FAMILY'S INTERVIEW 武雄で暮らす人々

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地元である千葉を離れ、武雄で見つけた「コミュニティ焙煎士」という生き方。

2026.02.15

千葉県木更津市出身。理学療法士として病院や介護施設、放課後等デイサービスなどで慌ただしく働いていた庄司明美さんが、縁もゆかりもない佐賀県武雄市にやってきたのは2025年3月のこと。

「当時はとにかく都会に出たくて、がむしゃらに働いていました。でも、ふと立ち止まった時に少し疲れちゃって……」

そんな彼女の目に飛び込んできたのは、地域おこし協力隊の募集要項に書かれた『まちのコミュニティ焙煎士になりませんか?』というユニークな一行でした。

「佐賀県がどこにあるかも正直怪しいくらいでしたが(笑)、直感で『これなら楽しく自分らしくいられるかも』って思ったんです。」

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公民館から始まる、ゆるやかな「居場所」づくり

現在、庄司さんが拠点にしているのは武雄市・武内(たけうち)町の公民館。ここでまちのコミュニティカフェ「タケノネ」を運営しています。

「武内町ってお店が少なくて、イベントを開いても、地域の活動があってもいつも同じメンバーになりがちという課題があったんです。だから、もっといろんな世代がフラッと立ち寄れる場所を作りたくて。」

2025年9月にオープンしたこのカフェ、実はちょっと変わった仕組みがあります。

「本格的な飲食店として営業するのではなく、『まちの方々の声を聞くアンケート』のお返しの一杯として、コーヒーをお出しするという形にしています。これならお互い構えずに、本音がポロッとこぼれるんですよね。」

理学療法士として培ってきた「人をサポートする力」は、いま、美味しいコーヒーと共に「地域の繋がりを編む力」へと形を変えています。

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自然に生まれる「繋がり」

実際に武雄で活動を始めてみて感じるのは、このまちに流れる時間の豊かさと、そこに暮らす人たちの圧倒的な温かさです。

「都会にいた頃は、常に時間に追われてプレッシャーを感じていました。でも、ここに来てからは本当に心穏やか。皆さんが優しく歓迎して応援してくださるので、毎日がすごく楽しいんです。」

カフェを運営する中で一番のやりがいを感じるのは、「タケノネ」という場所を通じて、自分でも想像しなかった「繋がり」が生まれる瞬間だといいます。

「町内の方はもちろん、市外からもたくさんの方が来てくださる。私が間に入らなくても、お客さん同士が自然と会話を始めて、仲良くなっていく……。その光景を見ている時が、何よりも嬉しいですね。」

以前、お客さんのアンケートをきっかけに開催した『リース作り』のイベントも、そんな繋がりの結晶でした。地域の方に協力してもらいながら、みんなで素材を集めて形にする。町内外から人が集まり、一つの輪になったあの時の光景は、武雄だからこそ実現できた素晴らしい経験として心に残っています。

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いつか、子どもたちが「帰ってきたい」と思えるまちに

庄司さんの視線は、いま、まちの未来を担う子どもたちにも向けられています。

「進学や就職で一度は外の世界に出ることもあると思います。でも、大人になった時に『やっぱり地元って最高だったな』と誇りを持って帰ってこれる場所であって欲しい。外から来た私だからこそ気づける『まちの当たり前にある素晴らしさ』を、子どもたちと一緒に体験していきたいんです。」

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武雄そしてお結び課について

ー 武雄市ってどんなところ?

武雄の魅力は「挑戦を笑わない」空気感。

移住して約1年。庄司さんが感じる武雄の魅力は、便利さだけではありません。
「ここは『ちょうどいい暮らし』ができる場所。必要なものはコンパクトに揃っているし、何より人が温かい。移住者の私をまち全体が歓迎してくれて、助けてくれたり、応援してくれるんです。カフェの椅子を譲ってくれたり、イベントを手伝ってくれたり……」

さらに驚いたのは、このまちに流れる「チャレンジ精神」だと言います。
「普通なら『そんなの無理だよ』って止めてしまいそうなことでも、武雄の人は『誰もやってないならやってみよう』って面白がってくれる。失敗を恐れずに挑戦できる空気感が、このまちにはあるんです。」

ー 武雄市のおすすめのスポットは?

OND HOTEL(オンドホテル)の朝サウナ
「武雄といえば温泉ですが、ここの朝サウナは人が少なくてリーズナブル。最高の穴場です!」

SAGAアリーナ(佐賀市)
「バスケ観戦が大好きで。武雄からも電車でサッと行けるし、会場の構造が本当に見やすくて素晴らしいんです。」

 

INFORMATION

地域おこし協力隊
instagram @saga_takeo_kyouryokutai

まちのコミュニティカフェ「タケノネ」
instagram @takeo_takeuchikouminkan_cafe

 

編集後記

一杯のコーヒーをきっかけに、世代を超えた会話が生まれる。庄司さんが淹れるコーヒーは、武内町の日常を少しずつ、でも確実に鮮やかに彩っています。

取材・撮影:落水恒介